生活改善薬の今後 バイアグラ

新薬開発バイアグラ

ウィリアム・スティア氏が会長に就任したのは、1992年のことです。それ以来バイアグラの製造元のファイザー製薬社は発展と遂げてきました。そのことから、これまでに研究開発費は約3倍に跳ね上がり、売上は約2倍、純利益は約3倍に増えたと言われています。

 

医薬品を製品化するためには、膨大なコストと時間がかかります。そのためには、企業としての規模を拡大する必要があり、大手試薬会社間での合併や買収が行われているのです。

 

特に新薬の開発には、常に大きなリスクが付きまとっています。

 

新薬開発に莫大な研究費をつぎ込んでも、製品化できるとは限らないのです。バイアグラにしても、もともと心臓病の治療薬として開発され、研究されたのです。
たまたま、勃起不全の治療薬として使えることがわかったので、大きな利益に繋がりましたが、もし勃起不全に対する効果が発見されなければ、単なる研究費の支出に終わっていた可能性が非常に高かったのです。

 

日本では、バイアグラに続いて、1999年6月には低用量ピルが承認される予定で、秋には発売されることが見込まれています。

 

ピルの承認を申請している日本オルガノンなど9社は、保険適用をしない方針と伝えられています。女性の避妊の手段を増やす薬として販売していく考えです。

 

こうした医薬品が、生活改善薬ということになります。国は、医療費の削減のために薬価を年々引き下げる傾向にあり、それだけ製薬メーカーにとっては利益を上げるのが難しくなっています。
ところが、生活改善薬はメーカーが自由に価格を設定できるので、そうした影響を受けにくいというメリットもあるのです。

 

しかし、問題は患者の負担が大きくなるということです。バイアグラの場合、医師に処方してもらう診察代がかかるほか、血液検査や心電図などの検査だけでも、自己負担額は2万円以上となります。さらに、バイアグラの代金も全額負担しなければなりません。

 

一方、低用量ピルの場合、1年間使った際の自己負担金は20万から30万円にも上ると言われています。したがって、こうした医薬品を使いたくても、経済的な理由で使えないという人も出てくることが考えられます。そういう人たちをどのように救済していくのかが、今後の厚生省の課題と言えるでしょう。